330ヒマワリ・デモ警察統計疑惑ますます広がる

330ヒマワリ・デモ警察統計疑惑ますます広がる

台湾の声 2014.4.1 12:00

330デモの警察による推計人数について引き続き疑問の声が挙がっている。アップルデイリーが紹介した疑問がテレビ局でも紹介され、警察側が推定の根拠を示した。アメリカ人研究者の方法を使い、道の面積約5万6千平方メートル(以下、平米と表記)として、1平米あたり、立っている場合は3人、座っている場合は2人で計算したという。実際には11万あまりという推計を出しているので、一平米2人で計算したことになる。

これに対して、本日の自由時報では次のように報じている。台湾の大学生たちの間で使われている電子掲示板PTTでは、Google Earth Autocadなどのサービスを使い面積を計算したところ、面積は14万7千平米であり、これに3をかけると約44万人になるという。2をかけても29万人あまりとなる。

そして、ネットでは、「反反サービス貿易」を訴え白い服を着た人たちの人数を警察は5000人と推定したが、写真でみると百人くらいにしか見えない。この同じ計算方法を使えば数十人にしかならない、と、指摘が出ている。

また、地下街や店の中に入っていた人もいるので、これが面積に含まれていない、という指摘もある。民進党の議員は、警察が故意に少なく計算しているとして、警察を批判している。

馬政権にとっては、陳水扁政権に打撃を与えた「赤シャツ軍」の人数を超えてはならないのであろう。

NHKがこのような背景を知らないで報道としているならば、報道人を名乗る資格はない。

もし、知った上で、あえて馬政権に有利な数字を紹介しているとすれば、悪質極まりない。訂正放送を行うか、あらためて、主催者側の発表数字を元にニュースを再放送し、インターネットの記事を更新するよう求める。

以下、日本李登輝友の会のメールマガジン『日台共栄』(本日配信)による、この件の紹介を引用する:

許世楷大使らがNHKの「330太陽花学運デモ」参加者数の報道を批判

 3月30日に行われた台湾の「330太陽花学運デモ」を伝えるNHKは、その参加者数について「11万人を超える市民が馬英九政権への不満を訴えました」と報じた。これは警察発表の数字だ。

 主催者側は約50万人と発表し、どのメディアも「警察発表で11万人超(学生発表で約50万人)」(共同通信)など主催者発表と警察発表の参加者数を併記している。警察発表数字のみを報道したのはNHKだけだった。

 これに対し、メルマガ「台湾の声」は、抗議デモを矮小化し、馬英九政権に肩入れする偏向報道だと、「一緒に抗議を表明してください」と呼びかける許世楷・元台北駐日経済文化代表処代表などからの批判の声を紹介し、さらに具体的に「NHKはウクライナ・沖縄基地反対では主催者の数字のみ」報じ、警察発表数字は報じていないとして「恣意的で、悪質なダブルスタンダード」と非難、NHKに対して主催者側の統計を含めたニュースを改めて放送するよう求めている。

 この批判に対し、NHKはグウの根も出ないだろう。弁解や反論の余地はない。速やかに訂正放送に応ずるしかない。

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【NHKに抗議】恣意的報道!ウクライナ・沖縄基地反対では主催者の数字のみ

【メルマガ「台湾の声」:2014年3月31日】

 NHKはウクライナ、沖縄のデモは主催者側発表のみを伝えている。

 2013年12月25日「反政府デモ続くウクライナ」
 http://www.nhk.or.jp/worldwave/marugoto/2013/12/1225.html

 2013年1月27日 17時56分「基地問題の解決求め大規模デモ行進」

 それなのに台湾では政府側である警察の統計のみを発表するのは恣意的であり、悪質なダブルスタンダードである。

 すでに台湾のメディアでは警察発表の数字に疑問の声が挙がっている。たとえば、アップルデイリー(リンゴ日報)の報道である。NHKは報道人に求められる、そういう検証を怠(おこた)った。

 ましてや、今回、政府側は24日に流血の鎮圧を行っているのである。NHKは人権・民主主義の側に立つのか、独裁的権力の側に立つのか?

 これは客観公平を追求すべき報道人の精神に悖(もと)るものであり、ましてや公共放送としてあってはならないことである。日本を代表する放送局として恥ずかしくないのか?

 30日に行われた台湾の大規模デモについて主催者側の統計を含めたニュースをあらためて放送するようNHKに求める。

◆NHKふれあいセンター(NHKの放送した番組についての意見受付窓口)
 TEL:0570-066-066(ナビダイヤル) IP電話などから:050-3786-5000
 (受付時間:午前9時から午後10時 無休)
 FAX:03-5453-4000
 メールフォーム:http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html

◆NHK台北支局
 TEL:+886-2-2797-5880  FAX:+886-2-2797-5885

◆問題のニュース

台湾 学生呼びかけ大規模集会
NHK:2014年3月30日 18時00分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140330/k10013361771000.html


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