【読者反響】古田博司教授に出典や根拠を示してほしい

【読者反響】古田博司教授に出典や根拠を示してほしい

              筑波大学大学院生 陳

林 建良編集長へ

私は台湾で歴史を勉強し、現在筑波大学で留学している台湾人留学生です。

古田博司先生の論文がいろいろ反響を呼んでいるようですが、古田先生は学内でも大変尊敬されている学者で、彼の韓国や中国についての見解も鋭いものがあります。

古田先生が産経新聞「正論」に台湾人の親日感情は「日本に勝利してすっきりした」からという論述は、実に新鮮な論点だと思います。なぜなら歴史を勉強している私はこのような観点で台湾人の親日感情を解釈する記述を一度も見たことがありません。

古田先生ほどの学者ですので、憶測で論文を書く教授ではないと思います。
一歴史を勉強する留学生として、是非古田先生にその高説の出典や根拠を示し、ご教示をいただきたいのです。

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「台湾の声」編集長 林 建良 様
台湾大好き人間の1人、渡邉 巌です。

古田博司氏は産経「正論」欄の寄稿者の一人であり、日頃から中国の独善的横暴さに
対して私たちは毅然とした態度をとらなくてはならないと主張されておられるかたです。

今回の「台湾人が何故反日ではないか」についての彼の推論は、林建良さまご指摘のよ
うに的をはずした間違えであると私も思います。もっと長い期間にわたり日本人との共同生活を介して台湾の皆様が獲得した実体験からくるものだと思います。

大事なことはこの吉田博司氏でさえ、このようなとんでもない間違いを犯しているこ
とを認識することだと思います。日頃の林 建良さまのご尽力に感謝と敬意を表したいと思いますがこのような忍耐強い努力こそ貴重であり、私達皆が心を会わせて取り組むべきことと思います。

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原文

【古田博司氏に異議あり】台湾人は「日本に勝利した」と考える人はいない

(転載自由)

 「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

本日(2012年10月17日)付けの産経新聞「正論」に古田博司筑波大学大学院教

の「日本軍と戦わない屈折が反日に」と題する論文が掲載され、台湾人の親日感情に
ついて、以下のように書かれている。

「日本が敗戦したのは国民党の中華民国であって、共産党の中華人民共和国ではな
い。私は東京裁判自体は正しいものだとは思わないが、戦勝国として戦犯たちに臨ん
だことは、台湾住民に勝利の記憶を残したことであろう。この記憶が、台湾人の心を
すっきりさせている。だから、彼らは反日である必要性を持たない。今日に至るまで
親日だ。」

http://sankei.jp.msn.com/world/news/121017/kor12101703180000-n2.htm

台湾人の親日感情の原点は「日本に勝利した。だからすっきりした」という論述はあ
まりにも幼稚過ぎで台湾に対する認識は無知に等しい。

 日本に勝利したと考えている台湾人はまずいない。そして「勝った。すっきりし
た。」という心理は如何にも卑しい。この人は台湾を論じる資格はないと断じざるを
得ない。

以下は2003年正論・別冊「靖国と日本人の心」に掲載された「戦後世代の台湾人
からみた靖国問題」の中の一文である。参考にしていただきたい。

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もともと、日本は尊敬できる気概のある国であった。一般的に親日と言われている
台湾人の親日感情の原点も、「日本精神」に対する憧れにある。台湾人が名付けた
「日本精神」(ジッブンチェンシン)とは、私利より公益を優先する道徳感、自分た
ちの国家と伝統を守る気概なのである。

しかし、残念なことに、台湾人が憧れている「日本精神」は、戦後の日本では失われ
たままになっている。それまで善としてきた価値観は悪となり、伝統価値観の崩壊に
よって、日本人のアイデンティティも失われた。そのために日本は、虚無感の漂う無
気力な国になってしまった。

総理の靖国神社公式参拝が論争の的になったことは、日本人のアイデンティティが
問題にされていることの現れでもある。靖国神社参拝を他人事のように傍観している
一般の日本国民のアイデンティティも問われているのだ。国民の多くが自国の魂に無
関心だから、親中反日勢力が跋扈することにもなるのである。


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