【哀れな習近平】メンツも実も失った中国

【哀れな習近平】メンツも実も失った中国

            「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

米中首脳会談に不意を突かれてメンツ丸潰れになった習近平だが、実は彼にとって失うものばかりの会談となった。

中国が失ったものとは、一にアメリカの北朝鮮に対する単独軍事行動への「理解」を会談中表明せざるを得なかったこと、二に対米赤字の削減を突き付けられた「百日計画」を受諾すること、三にシリア攻撃による原油の高騰による更なる資金流出すること。

世界の反応をみれば、米中会談の主役は間違いなくトランプ大統領とアサド大統領であり、習近平はただの大根役者に過ぎなかった。

メンツも実も勝ち取ったのは無論トランプだが、もう一方の隠れ勝者は台湾だ。台湾問題を提起したがる中国にトランプがこれについて問答無用の姿勢で臨んだ。まさに蔡英文総統の狙い通りの展開だった。

一方シリアへの攻撃に猛抗議したロシアも実は影の勝者であった。高支持率を誇っていたプーチンは最近になって政権が揺らぎ始めたが、ロシアの同盟国シリアが攻撃されると、ロシア人のナショナリズムが刺激され、プーチンに有利に働いた。それだけでなく、原油高騰によって産油国のロシア経済の助けにもなった。

再度強調するが、米中首脳会談の本当の敗者は中国とその子分の北朝鮮のみであった。シリアすら大した実害はなかったのだ。

ああ、哀れな習近平。

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