7月2日(日)、怡友会と台湾研究会が『平埔族専題講演』(入場無料)

【Speak Taiwan講演会】『平埔族専題講演』                          

                             怡友会会長 中里憲文

“平埔族”という民族はご存知でしょうか? 

 台湾の原住民は南島民族に属し、大体二大支派に分けられます、一つは皆様もご存知の
原住民十族、もう一つは台湾平原地帶に住む族群、通称“平埔族”。

 では平埔族はいつ台湾に来たのでしょうか? 何処から来たのでしょうか?

 はっきりとは分かりませんが、台湾北部、東北部沿海地区及び西南平原地区の晩期史前
文化遺蹟から見ると、約二、三千年前には平埔族群はすでに台湾各地に住んでいました。
長い間無政府状態の部落生活を経て各自で地形、血縁、風俗習慣及び祭典などの因縁で孤
立した小さい部落を結成させていました。

 欧州人による台湾侵入や漢民族の大量移民により平埔族は政治、経済、言語、社会およ
び文化の上で打撃を受け、特に近四百年に渡る漢文化による影響はもっとも大きく、沢山
の伝統風俗や、習慣が薄れていく中で、外見、生活、言語上でだんだんと漢人との区別が
できなくなりました、自分の祖先がもはや判らないということに陥る平埔族の子孫も多く
いるのです。

 平埔族はどうして突然消失したのでしょうか?

 最近、台湾原住民族群の中で「平埔族」の研究はすでに台湾民間の本土文化追尋の重要
部分となっており、それと同時にそれは又、歴史文化の研究学者が必ず面する歴史の真実
でもあるのです。彼らによる歴史背景、台湾社会文化の重要な内容だけでなく、今日の台
湾の他の原住民、客家人、福老人など新住民にも反映されているのです。

 遺伝学考古学や歴史学の研究により、すでに台湾で暮らしている漢族と中国の漢族とは
合い異なる事が証明されています。そして、多くの台湾人が平埔族の血統を受け継いでい
るのです。台湾の平埔族と中国の関係は思っているより長くはありません。

 今回の講演会では平埔族の研究に詳しい李慶忠教授と柳原憲一先生が詳しい分析と研究
報告を行ないます。平埔族の歴史を振り返りながら、この機会に台湾人の中に流れている
血筋を考えてみませんか?

                       記

◎講師:李 慶忠教授 1930年台湾台中市出生(本籍屏東)
 講題:『台湾埔里盆地的村落発展過程』
 学歴:員林中学、台湾師範大學史地学系、東京教育大学大学院東洋史学碩士、立正大学
    地理学博士課程畢業文学博士
 経歴:員林中学、屏東中学、台中一中教師、中山医学大學副教授、立正、専修、共立女
    子、日本体育、中央学院大學客座教授

◎講師:柳原 憲一先生(楊 憲勲)1957年台湾彰化出生
    講題:『我身上的平埔族成分與台湾四千年史』
    学歴:彰化教育学院生物系、九州大学医学部
    経歴:彰化私立精誠高中教師、九州大学医学部付属病院医員、福岡県大野城市医
       療法人柳原皮膚科クリニック理事長

時間: 7月2日(日曜日) 14時〜17時(入場:13時30分)
場所: 拓殖大学A館 308講堂(東京都文京区小日向3-4-14)
入場: 無料(使用言語:台湾語+日本語)
交通: 東京メトロ 丸の内線 茗荷谷駅 徒歩3分
主催: 怡友会、台湾研究会

*講師と昼会食希望者は Fax029-745-1514 nakasato@iinet.ne.jpまで連絡下さい。