106歳〜拝啓 台湾の君へ 元小学校教諭、約80年前の教え子に手紙

昨日(5月9日)の朝日新聞の夕刊に、日本人女性教師と台湾人教え子との麗しい交流の話が掲載
された。

 この佳話は以前、本誌(4月6日発行)「日本人教師が台湾人の教え子に出した手紙が届いた『海
角七号』みたいな実話」として紹介したが、記事を書いた鵜飼啓(うかい・はじめ)台北支局長は
映画「海角七号」の魏徳聖監督による女性教師へのメッセージも紹介している。

 日台の間には、このような心温まる交流が少なくない。教え子の近況を知りたいと思って手紙を
書いた女性教師、住所不明の手紙を12日間もかけて探し出して届けた若い台湾の郵便局員、手紙に
感動して約20人の教え子の連絡先を突き止めた高齢で寝たきりの教え子。

 この絆を支えているのはなんだろう。日本と台湾だからある話なのだろうか。朝日新聞の記事を
読んで改めて思いを巡らせている。

 朝日新聞の従軍慰安婦や南京に関する報道はいただけない。報道の名に値しない。しかし、こと
台湾に限っては他紙に抜きんでる秀逸な記事が少なくない。いったいこれはどうした現象なのだろ
う。このことも不思議だ。

◆日本人教師が台湾人の教え子に出した手紙が届いた『海角七号』みたいな実話
 http://melma.com/backnumber_100557_6189994/


106歳〜拝啓 台湾の君へ 元小学校教諭、約80年前の教え子に手紙
宛先不明 局員が探し出す
【朝日新聞:2015年5月9日夕刊】
http://digital.asahi.com/articles/ASH4G4CPZH4GUHBI00K.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH4G4CPZH4GUHBI00K

 台湾中部・台中の現存しない住所あてに日本から一通の手紙が舞い込んだ。差出人は日本統治時
代の台湾で小学校教師だった106歳の日本人女性。若い台湾の郵便局員が宛先の教え子を探し出
し、「映画のような話」と話題を呼んでいる。手紙を機に女性と90歳前後の教え子たちとの交流が
再び広がっている。

 手紙を出したのは、熊本県玉名市の高木波恵さん。小学生だった大正時代に警察官として赴任し
た父親とともに台湾に移り、約30年間暮らした。中部の台中第一高等女学校を出た後に教師とな
り、1929〜38年の10年間、主に台湾人の子女が通う台中の烏日公学校(現・烏日小学校)で低学年
を教えた。

 手紙のきっかけは、31年に台湾から夏の甲子園に出場し、準優勝した嘉義農林学校を題材にした
映画「KANO」の日本公開だ。高木さんは当時熱心に嘉義農林を応援。中京商との決勝戦は役場
でラジオ中継を聞いて声援を送った。この体験について朝日新聞熊本版の取材を受け、台中の教え
子たちを懐かしく思い出した。

 教え子たちの近況を知りたいとの思いが募り、20年ほど前まで手紙のやりとりがあったという楊
漢宗さん(87)にあてた手紙を娘の恵子さん(76)が代筆した。手紙は2月末に地元の烏日郵便局
まで届いたが、住所表記がその後何度も変わっていて、現在の住所でどこに当たるのか分からなく
なっていた。

 本来なら宛先不明で返送されるところだったが、郵便配達を始めて2年半弱という郭柏村さん
(27)は日本からの分厚い手紙に「大事な手紙に違いない」と直感。上司と相談して、宛先人を探
し始めた。先輩から「大体この辺りのはず」という助言をもらい、配達のかたわら「この人を知ら
ないか」とたずね回った。

■12日かけ配達

 ただ、烏日地区には台湾高速鉄道(新幹線)の駅が出来たことで新住民が急増し、昔のことを
知っている人を見つけるのに手間取った。楊さんが前町内会長の楊本容さん(67)の父親だと知る
人に出会い、12日かけてようやく手紙を届けることができたという。

 楊さん自身は高齢で寝たきりになっていたが、手紙に感動した本容さんらが高木さんの教え子た
ちを探し、約20人を突き止めた。その一人の楊塗生さん(88)は「106歳でお元気だというのを
知ってびっくりした。男の先生はとても厳しかったが、高木先生は優しかった」と懐かしむ。

 教え子らは日本語や中国語で高木さんあてに手紙を書き、写真とともに送るなど師弟の交流が復
活。高木さんも「とてもうれしい」と喜ぶ。ただ、足が不自由で、台湾再訪はかないそうにない。
教え子もすでに高齢で日本に行くのは難しい。このため、台湾側関係者はインターネットを使った
テレビ対面が出来ないか模索。行政当局などに支援を求めている。

 「KANO」を制作した魏徳聖さんは、大ヒットした映画「海角七号 君想う、国境の南
(2008年)の監督としても知られる。この映画は、敗戦で日本に引き揚げた日本人男性教師が離れ
ばなれになった台湾人女性への思いをつづった手紙が、今はない日本統治時代の住所あてに届き、
郵便局員が女性を探すというあらすじ。高木さんの手紙は映画を地で行くような話として台湾メ
ディアでも取り上げられた。

 魏さんは朝日新聞の取材に、「台湾で暮らしたことがある人は、どこの人であっても私にとって
はみんな身内のような存在。お元気ならぜひ再訪して欲しいところだが、台湾のかつての美しい様
子をいつまでも忘れないでいて欲しい」と高木さんあてのメッセージを寄せた。

                                    (台中=鵜飼啓)

                     ◇

日本の台湾統治

 台湾は日清戦争を受けた下関条約で1895年に清朝から日本に割譲され、第2次大戦終戦の1945年
まで日本の植民地とされた。多くの日本人が移り住み、インフラや教育制度の整備が進められた。
台湾人の子どもの多くは日本人が通う小学校ではなく、日本人らしさや日本語の習得を目的に掲げ
た公学校に通った。


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