連立政権への国民党反対は不思議

民進党の蔡英文候補が選挙終盤になって提案した「連立政権構想」に対して、中国国民
党の総統候補の馬英九氏も副総統候補の呉敦義氏も単なる選挙スローガンだとしたり、陳
水扁時代のことを引き合いに出したりして反論、また中国国民党も「国会多数が見込める
国民党こそが政権を担うべき」と連立政権を否定する見解を出しているものの、有効な反
論ができないようだ。

 蔡氏は親民党や台湾団結聯盟が賛意を表したことを背景に、さらに舌鋒するどく、中国
共産党と台湾の中国国民党の「両党の高官は杯を交わして歓談したりすることができた
が、なぜ、台湾の各政党の対話に反対したのか、なぜ、みなで共に台湾の団結と政局の安
定を促すのに賛同しないのか」と畳みかけている。それを伝える「台湾国際放送ニュー
ス」の記事をご紹介したい。

 この終盤戦における連立政権構想をめぐる応酬では、蔡氏がポイントをリードしたとい
っていいだろう。


民進党:連立政権への国民党反対は不思議
【台湾国際放送ニュース:2011年1月10日】

 民進党の総統候補である蔡英文・主席が連立政権を樹立する構想を出して大きな波紋を
呼んでいる。中華民国第13代正副総統選挙を14日に控え、蔡・主席は10日、国民党は中国
共産党と和解し、関係改善に努めているが、台湾の各政党が一致団結して台湾内部で共通
認識をまとめることに賛同しないと批判、台湾の民主運動の先輩である蒋渭水氏の名言
「同胞が団結しなければならない。団結こそ力があるのだ」を例に、国民党に対して強権
政治の考え方を変えるよう呼びかけた。

 蔡・主席は、自分が対話を通じて民主政治を実現する「大連立政権」の構想を出した後、
親民党や台湾団結連盟などの野党はみな賛同を表明したが、馬英九・総統と国民党だけが
強く反対しているとして非常に残念に思うと述べた。

 蔡・主席は、過去半世紀、国民党は共産党と対立の立場にあった。現在、国民党と共産
党が対話できるようになった。両党の高官は杯を交わして歓談したりすることができたが、
なぜ、台湾の各政党の対話に反対したのか、なぜ、みなで共に台湾の団結と政局の安定を
促すのに賛同しないのかと、馬・総統に疑問を投げかけた。

 蔡・主席は、民進党は国会で過半数の議席を獲得することに自信を持っているが、選挙
で勝っても各政党及び社会と意思疎通を行い、効率のあるチームを組織するよう努力する
と約束した。

 なお、国民党は蔡・主席が以前バイオテクノロジー産業への投資案件でのポストの問
題、及びその利益供与の有無について批判を展開しているため、台湾の最高学術機関、中
央研究院の李遠哲・前院長の奔走の下、10日87人の著名な科学者が台湾の大手紙で共同声
明を発表し、蔡・主席の清廉潔白を強調し、蔡・主席が信頼できる人だと太鼓判を押した。


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