清明節の蝶、ムラサキマダラの集団大移動が始まる

【4月3日 台湾週報】

 台湾の南部で越冬した紫斑蝶(ムラサキマダラ)が、再び北部へ集団で移動する季節
が到来した。これは、同蝶が毎年、3月中旬から4月末にかけて、高雄県の茂林から北へ
向かって全長300キロあまりを移動し、苗栗に到着するもので、北米州の帝王蝶(オオ
カバマダラ)と共に世界で2つの大規模な集団越冬型の蝶として有名だ。

 同蝶のこの集団移動について、交通部高速公路局(高速道路局、以下、高公局)は、
先ごろ記者会見を開き、「ムラサキマダラはとりわけ清明節(今年は4月4日)の頃、第
二高速道路の林内の区間が同蝶の最も多く通過する場所であり、同地の清水渓橋の南側
の橋げた付近を中心に、午前9時から12時ごろにかけて通過しており、地元住民はこれを
『清明節の蝶』と呼んでいる。同蝶は高速道路を通過する前、多くはまず地面に近いと
ころを飛び、高速道路が近づいた時に垂直に上昇し、防護壁の上を越えていく。しかし、
高速道路では車の速度が速いことから、蝶が車に衝突しやすく、気流の影響も受けやす
く、ケガをしたり死んでしまう蝶がいる」と説明した。

 そのため、昨年には高公局は、蝶の保護団体による働きかけにより、200万元(約700
万円)を投じて国道に防護ネットを設置し、車道の外側の車線を「蝶道」とする措置を
とった。この生態保護の措置は、国際的にも大きな反響を呼んだが、実際にも大きな効
果があった。「高雄県茂林紫蝶幽谷保育協会」研究員の!)家龍さんによると、2005年に
5%だった同蝶の死傷率は、2007年には1%にまで減少した。なお、この!)さんは同蝶の
保護活動において中心的な役割を担い、大きな成果をあげたことにより、先ごろ日本で、
「日本クリエイション大賞 海外賞」を受賞したばかりである。

 今年の移動でも、国道は再び同蝶のための保護措置がとられ、高公局では、「蝶の集
団移動が1分あたり500羽以上になった情報を受けた後、2時間以内に第二高速道路の北
251キロ地点から253キロ地点の外側車線を封鎖する」と発表した。

 また、高公局は昨年の経験から、保護ネットは昨年の3.5キロから4キロへと拡張し、
外側車線の封鎖も600メートルから2キロへと延長した。また、同蝶の光に向かう習性を
利用して、橋の下を通して設置した灯りも日光の8倍の紫外線の蛍光灯から太陽光の蛍
光灯に換え、道路脇には植栽し、蝶の通過を導くようにしたが、この植栽も、蜜がある
植物を選んで植えたほど注意を払ったものだった。高公局の李泰明・局長は「今年の同
蝶の死傷率は0.1%以下にまで引き下げられるようにしたい」と期待の意を示した。


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