本日、小田村四郎会長が岸信夫・日台若手議連会長に「要望決議」を手交!

日台共栄の夕べで採択の「外登証と台湾表記に関する政府への要望決議」

 昨年12月23日の「平成18年 日台共栄の夕べ」において「外登証と台湾表記に関する政
府への要望決議」を採択いたしました。この「要望決議」は安倍晋三総理大臣宛のもので
すので、その後、どのような形で手渡したらいいのかを自民党国会議員でつくる「日本・
台湾 経済文化交流を促進する若手議員の会」(岸信夫会長、略称:日台若手議連)と相
談していましたところ、日台若手議連を介して安倍総理にお届けいただくこととなりまし
た。

 そこで、本日、本会の小田村四郎会長、柚原正敬常務理事・事務局長、片木裕一理事の
3氏が議連に赴き、岸信夫会長に手交いたします。またこの場には、萩生田光一幹事長、
秋元司事務局長、松本洋平事務局次長も同席される予定です。

 因みに、自民党の衆参両院議員からなる「日台若手議連」は昨年4月26日、「日本・台湾
両国の政治的・経済的・文化的交流を行い、両国の友好を図ることを目的」として設立さ
れ、初代会長には岸信介元首相の孫で安倍総理の実弟にあたる岸信夫・参院議員、幹事長
には八王子市と高雄市の姉妹都市提携に尽力した萩生田光一・衆院議員、事務局長には秋
元司・参院議員、事務局次長には松本洋平・衆院議員、顧問には自民党青年局青年部長の
谷本達哉・衆院議員がそれぞれ就任しています。

 では、ここに改めて「外登証と台湾表記に関する政府への要望決議」を掲載してご紹介
します。                               (編集部)


外登証と台湾表記に関する政府への要望決議

 現在の日本と台湾の関係は戦後最良の状態にあるとされる。

 その萌芽として、平成十四年五月、政府が台湾の世界保健機関(WHO)へのオブザー
バー参加を支持したことや、課長職までの官僚の訪台が可能になったことなどが挙げられ
る。平成十五年十二月には中華人民共和国と同様、台湾でもナショナルデーである天皇誕
生日祝賀会が開催されている。その七月には、日本を訪れる外国人旅行者を二〇一〇年ま
でに倍増させる「観光立国行動計画」が発表され、愛知万博を契機に、昨年九月末よりは
台湾からの観光客にノービザ措置を実施している。

 また、昨年二月の日米安全保障協議委員会では「台湾海峡問題の平和的解決」がその共
通戦略目標に掲げられ、日本の台湾に対する姿勢はいっそう明確化された。今年に入り、
一月には仙台市と台南市が交流促進都市提携を結び、十一月には八王子市と高雄市が友好
姉妹都市協定に調印し、十二月には石川県議会と台南県議会が日本初となる友好交流協定
を締結するなど、日台関係は親密度を高めている。さらに、来年度には台湾からの観光客
に対して国際運転免許証が交付される予定だ。

 一方、台湾でも、昨年六月の世論調査によると、「移住したい国」「最も立派だと思う
国」「旅行したい国」の第一位を日本が占め、これまで第一位だったアメリカを逆転して
いる。本年十月に行われた台湾シンクタンクの国別好感度調査でも、日本人が第一位とな
り、米国人、韓国人、中国人を押さえている。

 ところが、日台関係がこのような状態であるにもかかわらず、台湾出身者の外国人登録
証明書ではその国籍を「中国」とし、運転免許証の国籍も「中国」としている。このため
、台湾人は中華人民共和国の国民と誤解されることで不快感や屈辱感を味わい、日常生活
に多大な障害がもたらされているのが現状だ。

 また、市販の地図帳及び文部科学省が検定する学校教科書や地図帳では、台湾が中華人
民共和国の領土の一部とされ、子供たちに間違った情報が与えられている。これは「台湾
の領土的な位置付けに関して独自の認定を行う立場にない」とし、領土帰属未定論に立つ
政府見解を明らかに逸脱するものである。

 ついては、李登輝前総統の指導により日本と同じ民主と自由という価値観を共有するよ
うになった台湾を、「日本の生命線」とする日本李登輝友の会は、この「日台共栄の夕べ」
に集まった人々とともに、政府に対して以下を強く要望するものである。

一、日本政府は、外国人登録証明書や運転免許証の国籍欄表記を「中国」から「台湾」へ
 速やかに改正し、中華人民共和国出身者と区別すること。
一、日本政府は、政府見解を踏まえ、教科書検定において台湾を中華人民共和国の領土と
 表記しないよう指導すること。

 右、決議する。

 平成十八年十二月二十三日

                          「日台共栄の夕べ」参加者一同