日本映画「おくりびと〜納棺師の楽章」が台中市で21日初上映

【2月20日 台湾週報】

 今年の米国アカデミー賞外国語映画賞部門にノミネートされた日本の映画「おくりびと
〜納棺師の楽章」が2月21日夜、台中市の「円満戸外(屋外)劇場」で初上映される。胡
志強・台中市長は同19日、「この映画で人の生死や人生に対し全く新しい理解があった」
と感想を述べた。

 この日本映画「おくりびと〜納棺師の楽章」について、2月19日、台中市政府の中山ホ
ールで初上映記者会見が開かれ、同会見で胡・市長と映画監督の李崗氏が共に「ネットに
よる映画での上映公開前に、円満劇場で無料の初上映を行う。初上映前には台中市交響楽
団による劇中音楽の演奏もある」と発表した。この映画に深い感銘を受けた胡・市長は
「多くの場面で、その事情や行ったことが、すべての人に認められ、受け入れられるとは
限らない。自分の心身が苦痛を受けることもあり、投げ出してしまいたいと思うことさえ
あるだろう。しかし、大切なのは生きている過程の中で、人生の価値を明確に見極められ
るかどうかということである。私の両親はすでに亡くなっており、死別の大きな悲しみを
経験していないというわけではないが、この映画は私にとり命に対して新たな理解があっ
たのみならず、命に対してより一層尊重するものとなり、人生への新たな理解もあった。
これは貴重なすばらしい映画であることから、多くの人も機会があれば共に観賞し体験し
てもらいたい」とアピールした。

 胡・市長はこの映画が台中市で初上映されることを喜び、李崗・監督に謝意を示し、
「今後、大都会オペラシアターが落成し使用がスタートした後は、さらに多くの国内外の
映画の初上映会が台中市で開催されるようにその獲得を図り、台中市が映画の首都となる
勢いはもはや遮るものがない」と強調した。李崗・監督とその夫人である陳煥華さんも台
中市および市政府組織の協力に感謝の意を示し、胡・市長は「アイデア王」だと述べ「台
中市民は実に幸せであり、レベルも素養も非常に高い。台中市で初上映会が開催でき光栄
だ」と述べた。

 「おくりびと〜納棺師の楽章」は、本木雅弘さんと広末涼子さんなどが主な出演俳優で、
映画ストーリーは東京でチェロ奏者をしていた男性主人公が失業後、妻と共に故郷に戻り、
納棺師となり、死別による未練と悲しみを見尽くした後、長いあいだ失っていた親の愛情
に向き合う決心をするというストーリーである。


<米アカデミー賞>「おくりびと」「つみきのいえ」同時受賞
【2月23日 毎日新聞】

 【ロサンゼルス吉富裕倫】米映画界最大の祭典、第81回アカデミー賞(映画芸術科学ア
カデミー主催)の発表・授賞式が22日(日本時間23日)に行われ、滝田洋二郎監督(53)
の「おくりびと」が外国語映画賞に選ばれた。56年度(29回)に同賞が独立した賞になっ
て以来、日本作品が受賞したのは初めて。また、加藤久仁生(くにお)監督(31)の「つ
みきのいえ」が短編アニメーション賞に選ばれた。日本人監督作品の同賞受賞は初めて。



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