安倍晋三総理のアリゾナ記念館におけるステートメント

安倍晋三総理は12月26日から27日にかけハワイのホノルルを訪問した。27日、オバマ大統領とと
もにアリゾナ記念館を訪れ、ステートメントを発表した。和解と寛容をテーマに約17分に及ぶス
テートメントは心にしみた。

 台湾とは直接的に関係しないが、日本人として、飯田房太(いいだ・ふさた)中佐の勇敢な行為
と、それを讃えたアメリカ軍人たちの勇気を知っていただきたいとも思い、ここに首相官邸のホー
ムページからステートメントの全文を動画とともにご紹介したい。なお、ホノルルにおける安倍総
理の主な日程は下記。

・12月26日(月曜日)
 国立太平洋記念墓地訪問、マキキ日本人墓地訪問、えひめ丸慰霊碑訪問、飯田房太中佐記念碑訪
 問、米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)訪問、日系人との夕食会

・12月27日(火曜日)
 真珠湾ビジターセンター訪問、日米首脳会談、アリゾナ記念館訪問、日米両首脳によるステート
 メント

               ◇    ◇    ◇

◆米国訪問 日米両首脳によるステートメント【首相官邸HP:2016年12月27日】
 http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2016/1227usa.html

 オバマ大統領、ハリス司令官、御列席の皆様、そして、全ての、アメリカ国民の皆様。

 パールハーバー、真珠湾に、今、私は、日本国総理大臣として立っています。

 耳を澄ますと、寄せては返す、波の音が聞こえてきます。降り注ぐ陽の、やわらかな光に照らさ
れた、青い、静かな入り江。

 私の後ろ、海の上の、白い、アリゾナ・メモリアル。

 あの、慰霊の場を、オバマ大統領と共に訪れました。

 そこは、私に、沈黙をうながす場所でした。

 亡くなった、軍人たちの名が、記されています。

 祖国を守る崇高な任務のため、カリフォルニア、ミシガン、ニューヨーク、テキサス、様々な地
から来て、乗り組んでいた兵士たちが、あの日、爆撃が戦艦アリゾナを二つに切り裂いたとき、紅
蓮(ぐれん)の炎の中で、死んでいった。

 75年が経った今も、海底に横たわるアリゾナには、数知れぬ兵士たちが眠っています。

 耳を澄まして心を研ぎ澄ますと、風と、波の音とともに、兵士たちの声が聞こえてきます。

 あの日、日曜の朝の、明るく寛(くつろ)いだ、弾む会話の声。

 自分の未来を、そして夢を語り合う、若い兵士たちの声。

 最後の瞬間、愛する人の名を叫ぶ声。

 生まれてくる子の、幸せを祈る声。

 一人ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や、恋人がいた。成長を楽
しみにしている、子供たちがいたでしょう。

 それら、全ての思いが断たれてしまった。

 その厳粛な事実を思うとき、かみしめるとき、私は、言葉を失います。

 その御霊(みたま)よ、安らかなれ――。思いを込め、私は日本国民を代表して、兵士たちが眠
る海に、花を投じました。

 オバマ大統領、アメリカ国民の皆さん、世界の、様々な国の皆さん。

 私は日本国総理大臣として、この地で命を落とした人々の御霊に、ここから始まった戦いが奪っ
た、全ての勇者たちの命に、戦争の犠牲となった、数知れぬ、無辜(むこ)の民の魂に、永劫の、
哀悼の誠を捧げます。

 戦争の惨禍は、二度と、繰り返してはならない。

 私たちは、そう誓いました。そして戦後、自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひ
たすら、不戦の誓いを貫いてまいりました。

 戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不
動の方針を、これからも貫いてまいります。

 この場で、戦艦アリゾナに眠る兵士たちに、アメリカ国民の皆様に、世界の人々に、固い、その
決意を、日本国総理大臣として、表明いたします。

 昨日、私は、カネオヘの海兵隊基地に、一人の日本帝国海軍士官の碑(いしぶみ)を訪れまし
た。

 その人物とは、真珠湾攻撃中に被弾し、母艦に帰るのを諦め、引き返し、戦死した、戦闘機パイ
ロット、飯田房太中佐です。

 彼の墜落地点に碑を建てたのは、日本人ではありません。攻撃を受けていた側にいた、米軍の
人々です。死者の、勇気を称え、石碑を建ててくれた。

 碑には、祖国のため命を捧げた軍人への敬意を込め、日本帝国海軍大尉(だいい)と、当時の階
級を刻んであります。

 The brave respect the brave.

 勇者は、勇者を敬う。

 アンブローズ・ビアスの、詩(うた)は言います。

 戦い合った敵であっても、敬意を表する。憎しみ合った敵であっても、理解しようとする。

 そこにあるのは、アメリカ国民の、寛容の心です。

 戦争が終わり、日本が、見渡す限りの焼け野原、貧しさのどん底の中で苦しんでいたとき、食べ
るもの、着るものを惜しみなく送ってくれたのは、米国であり、アメリカ国民でありました。

 皆さんが送ってくれたセーターで、ミルクで、日本人は、未来へと、命をつなぐことができまし
た。

 そして米国は、日本が、戦後再び、国際社会へと復帰する道を開いてくれた。米国のリーダー
シップの下、自由世界の一員として、私たちは、平和と繁栄を享受することができました。

 敵として熾烈に戦った、私たち日本人に差し伸べられた、こうした皆さんの善意と支援の手、そ
の大いなる寛容の心は、祖父たち、母たちの胸に深く刻まれています。

 私たちも、覚えています。子や、孫たちも語り継ぎ、決して忘れることはないでしょう。

 オバマ大統領と共に訪れた、ワシントンのリンカーン・メモリアル。その壁に刻まれた言葉が、
私の心に去来します。

 誰に対しても、悪意を抱かず、慈悲の心で向き合う。

 永続する平和を、我々全ての間に打ち立て、大切に守る任務を、やり遂げる。

 エイブラハム・リンカーン大統領の、言葉です。

 私は日本国民を代表し、米国が、世界が、日本に示してくれた寛容に、改めて、ここに、心から
の感謝を申し上げます。

 あの「パールハーバー」から75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれ
な、深く、強く結ばれた同盟国となりました。

 それは、いままでにもまして、世界を覆う幾多の困難に、共に立ち向かう同盟です。明日を拓
く、「希望の同盟」です。

 私たちを結びつけたものは、寛容の心がもたらした、the power of reconciliation、「和解の
力」です。

 私が、ここパールハーバーで、オバマ大統領とともに、世界の人々に対して訴えたいもの。それ
は、この、和解の力です。

 戦争の惨禍は、いまだ世界から消えない。憎悪が憎悪を招く連鎖は、なくなろうとしない。

 寛容の心、和解の力を、世界は今、今こそ、必要としています。

 憎悪を消し去り、共通の価値の下、友情と、信頼を育てた日米は、今、今こそ、寛容の大切さ
と、和解の力を、世界に向かって訴え続けていく、任務を帯びています。

 日本と米国の同盟は、だからこそ「希望の同盟」なのです。

 私たちを見守ってくれている入り江は、どこまでも静かです。

 パールハーバー。

 真珠の輝きに満ちた、この美しい入り江こそ、寛容と、そして和解の象徴である。

 私たち日本人の子供たち、そしてオバマ大統領、皆さんアメリカ人の子供たちが、またその子供
たち、孫たちが、そして世界中の人々が、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれる
ことを私は願います。

 そのための努力を、私たちはこれからも、惜しみなく続けていく。オバマ大統領とともに、ここ
に、固く、誓います。

 ありがとうございました。


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