今年も台湾で天皇誕生日祝賀会が開催、黄志芳・外交部長が初祝辞

日台関係の深まりを象徴する天皇誕生日レセプション

 昨日、台湾・台北市内において「天皇誕生日祝賀会」が開かれた。この天皇誕生日レ
セプションは、日本の在外公館が年に一度、日本がナショナル・デーと定めている「天
皇誕生日」に、現地要人を多数招いて開く最大のレセプションだ。

 「天皇誕生日レセプション」とはあまり聞き慣れない名かもしれないが、アメリカな
ら「独立記念日」を、ドイツなら「東西ドイツ統一記念日」をナショナル・デーとし、
どこの国の在外公館も年に一度の最大行事と位置づけ、当該国の要人数百人を招いて開
くレセプションである。

 台湾では、日本と台湾が断交して31年後、故内田勝久氏が日本交流協会台北事務所代
表(駐台湾大使に相当)だった平成15年(2003年)12月12日に再開した。その翌年(20
04年)は12月16日、代表が池田維(いけだ ただし)氏に替わった平成17年(2005年)
は12月16日、昨年(2006年)は12月19日に開催している。

 台湾で天皇誕生日レセプションが催されることは画期的な意味を持つ。同時期に、中
国でも天皇誕生日レセプションは行われているからだ。つまり、政府の予算措置を要す
るこの天皇誕生日レセプションが中国とは別に台湾で行われることは、日本政府が台湾
と中国は別だと認識していることを示し、台湾と国交はないものの、明らかに「統治の
実態」として認めていることに他ならないからである。

 ちなみに、内田大使が台湾で天皇誕生日レセプションを開催するようになった経緯に
ついては、その著『大丈夫か、日台関係』(平成18年5月、産経新聞出版刊)に詳細を記
している。ご参照いただきたい。

 黄昭堂・台湾独立建国聯盟主席は毎年、天皇誕生日レセプション会場に「祝 天長節」
と立札に記した生花2基を贈り、主催者の交流協会台北事務所側は入口に据えて招待者
をお迎えしている。

 今年は黄志芳・外交部長(外務大臣に相当)が外交担当閣僚として初めて祝辞を述べ、
また池田維代表を「大使」と呼んだという。日本と台湾の関係は明らかに深まっている。

                    (メルマガ「日台共栄」編集長 柚原正敬)


天皇誕生日祝賀会で、台湾外交部長が初祝辞
【12月13日 産経新聞】

 日本の在台代表機関、交流協会台北事務所が主催する天皇誕生日の祝賀会が12日、台
北市内のホテルで開かれ、黄志芳外交部長(外相)が台湾の外交担当閣僚として初めて
祝辞を述べた。黄部長は同事務所の池田維代表を「大使」と呼び、「意義深い会合で台
湾政府と人民を代表してあいさつし、天皇陛下を始め日本政府と国民に祝賀の意を表す
ることができ光栄だ」と述べた。

 祝賀会は1972年の日台断交以降、中止に追い込まれた。2003年、中国が反発する中、
台湾の政財界人を招いて再開したが、昨年まで台湾側の祝辞は対日交流機関、亜東関係
協会代表が行っていた。(台北 長谷川周人)


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