【板橋区住民票問題】坂本健区長は現状を認識した上で英断を!

東京都下の区市町村の場合、台湾からの転入・台湾への転出の際の住民基本台帳(住
民票)の表記はさまざまで、「中国台湾省」「中国(台湾)」「中華人民共和国台湾省」
などバラバラだ。

 東京都板橋区の場合は、高沢一基区議(民主党)の調査によれば「中国 台湾」と表
記されているという。これまた表記が異なる。香港が中国に返還される前は「中国 香
港」だったとも言う。いずれにしても、中国と台湾の間にスペースを空け、台湾は中国
の一部であることを明示する「中国(台湾)」の表記よりはまだましと言えるが、五十
歩百歩である。

 近年、日本政府は台湾人観光客に対して査証免除(ノービザ)措置を取り、運転免許
証の相互承認をするなど、台湾とは国交がないにもかかわらず「統治の実態」として認
めはじめ、台湾と中国を分けて対処するようになってきたというのが現状だ。東京都の
通達はその現状を反映したということに他ならない。もし中国(中華人民共和国)が主
張するように、台湾が中国の一部だとしたら、このような措置はけっして取れないのは
明々白々ではないか。

 だから、東京都は「62年の通知が現状に即しておらず、正確ではない」と判断して、
台湾からの転入・台湾への転出の際、住民基本台帳(住民票)に「台湾」の表記を認め
るよう、都内の全区市町村に5月30日付で出して指導・助言したのだ。

 この通達を受けた自治体ではすでに「台湾」表記で行きたいと表明したところも出て
いる。それは追って報告したい。

 昨日のメルマガ「台湾の声」が板橋区の住民票問題を伝えている。そこに高沢区議の
名前も出てくるが、板橋区は外登証事務に見習う住民基本台帳事務を止め、東京都の指
導に従い、「台湾」表記を認めるべきであろう。

 住民票の国籍表記問題は一にかかって首長の判断による。台湾問題に理解が深いと言
われる坂本健(さかもと たけし)区長に英断を求めたい。
 
 以下に、メルマガ「台湾の声」をご紹介する。             (編集部)

■東京都板橋区ホームページ
 http://www.city.itabashi.tokyo.jp/


【抗議】台湾を中国扱いにした板橋区戸籍住民課
【9月11日 『台湾の声』】 http://www.emaga.com/info/3407.html

■板橋区戸籍住民課(戸籍係・藤枝氏)
 区役所代表電話番号 03-3964-1111

■戸籍住民課アドレス
https://crm.city.itabashi.tokyo.jp/WebConcierge/cgi-bin/j_newquestion.cgi?slctctg=CTG000000018


以下はブログ「台湾は日本の生命線!」より
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-498.html

台湾人に傲慢な日本の媚中社会を叩き直せ

 東京都板橋区に住む知人のAさんに用事があって電話したところ、ちょうど地元の区
役所で戸籍住民課の戸籍係と取り込み中だった。台湾出身で日本人と結婚して日本国籍
を持つAさんの住民票の「出生地」の欄が「中国台湾省××県」となっているため、戸
籍係に「私は中国生まれではない。書き換えて」と懸命にお願いしていると言うのだ。

 これは法務省入国管理局の驚くべき実態であるが、同局の外国人登録で台湾人の国籍
は「中国」とされ、完全な「中国国民」扱い。しかも決して改められることがない。従
って地方自治体でも、台湾の住所表記は「中国台湾省…」とされることとなり、そのた
めにAさんもまた、元「中国国民」の扱いを受けるはめとなったのだ。

 そこで怒りと屈辱に耐えるAさんを応援すべく、戸籍係に電話を代わってもらい、
「中国とは中華人民共和国のことだ。台湾はその領土ではない。誤りは正すべき」と要
求した。

 ところが戸籍係は「国の方針だ。全国でそう統一されている」と言って聞き入れない。

 「それなら国に対し、間違っていると電話するべきだ」と言うと、「Aさん本人に、
東京入国管理局なりに電話してもらうしかない」と答える。「国から間違った外国人登
録事務を委託されながらも、板橋区は電話できないと言うことか」と聞くと、「そうだ」と。

 しかも「Aさんは今では日本に帰化しているのだから…」とつぶやくのである。

 「今さら別に騒ぐことなどないのでは」と言いたいのだ。祖国の存在を否定される台
湾人の悔しさなど、この役人には理解できないらしい。

 国の指示なら何でも従うと言う姿勢に、何のための地方自治かと考えてしまった。入
国管理局の措置は大勢の在日台湾人から批判を浴びているが、結局はこのような事勿れ
主義の役所にガードされ、痛くも痒くもないわけだ。

 もちろん役所が入国管理局に誤りを指摘しても、直ちに何かが変わるわけでもない。
しかし事実として大勢の在日台湾人が、全国の役所で「国籍表記を中国から台湾に改め
てほしい」との訴えているのだ。その役所が一本の電話すらできないと言うなら、ます
ます何も変わらなくなる。

 このように、在日台湾人にすれば日本社会など、中国人には媚び、台湾人には傲慢な
だけの不条理社会にしか見えない。また日本人である私からすれば、日本の役人は中国
とのトラブルを恐れ、その国の希望通りに台湾を売り飛ばしているとしか思えない。多
分台湾人の多くは、そのような日本に失望し、不信感を抱いていることだと思う。

 そこで思い出したのが板橋区の高沢一基区議会議員のことだ。彼は中国に傾斜する区
議会の中でただ一人、思想信条が合わないとして日中議連への参加を拒否し、さらには
台湾台北県の板橋市(板橋区と同名)との姉妹提携のため孤軍奮闘している人物である。
さっそく電話をかけて戸籍係とのやり取りを伝えると、何とそれとほぼ同時刻に、彼も
また区の幹部に対し、在日台湾人の国籍問題について問い質していたことがわかった。

 「台湾人を中国人として扱っているので、区内に居住する台湾人の数さえ把握されて
いない」「台湾人と中国人はパスポートが違うと説明したのだが」と語る高沢区議。

 そもそもこれほどの問題を放置する方がどうかしているのだが、事勿れ主義が蔓延す
る中、同区議のような信念のある人間しか問題視できないと言うのが現状だ。それでも
彼のような人々が確実に増えつつあるのも事実である。

 中国に対する卑屈さの裏返しとして、台湾に傲慢な日本社会を叩き直さなければなら
ない。



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