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米国が台湾の進める潜水艦の自主建造を公式に支援

台湾報道に強い産経新聞といえども、台湾関連記事を1面トップで掲載することはめったにない。しかし、本日付の1面トップは、大見出し「米、台湾潜水艦を支援」の下、田中靖人・台北支局長による、台湾が進める潜水艦の自主建造について、米政府が米企業に対し台湾側との商談を許可したと国防部が発表したという台湾の記事だった。

 3月16日に「台湾旅行法」に署名したトランプ大統領は、3月22日に米国の外交・安全保障政策の要となる国家安全保障問題を担当する大統領補佐官に共和党重鎮のジョン・ボルトン元国連大使を起用すると発表、そのボルトン氏は明日4月9日に大統領補佐官に就任する。

 以前にも書いたように、ジョン・ボルトン氏は台湾の国連加盟を支持し、日本の国連常任理事国入りを支持している。また、東アジアにおける米軍の軍事力強化を求め、台湾との軍事協力の深化は重要なステップだとして在沖縄米軍の台湾への一部移転を提案している。

 ランディ・シュライバー氏をアジア太平洋担当の国防次官補に起用し、ボルトン氏の大統領補佐官への起用などの人事面を含め、今回の潜水艦支援によって、トランプ大統領の中国の覇権主義潰しは本気度を増しているという印象が強い。

—————————————————————————————–米、台湾潜水艦を支援 自主建造計画 商談許可【産経新聞:2018年4月8日】

 【台北=田中靖人】台湾の国防部(国防省に相当)は7日、蔡英文政権が進める潜水艦の自主建造計画について、米政府が米企業に対し台湾側との商談を許可したと発表した。台湾の潜水艦計画に米国が公式に支援手続きを取るのは初めて。トランプ政権下で進む米台関係の強化が安全保障面でも示された形で、中国が反発する可能性が高い。

 国防部の発表は、一部台湾メディアの報道を間接的に認める形で出され、台湾の安全保障を重視し「防衛需要の適切な提供」を行う米政府に対して感謝を表明した。国防部の陳中吉報道官は産経新聞の取材に、商談の許可が出された米企業の名称や数、米企業が持つ技術・装備の種類は「公表しない」と述べた。

 総統府の林鶴明報道官は中央通信社に対し、米政府の通知は、米国務省から台湾の在米大使館に相当する台北経済文化代表処に対して行われたと述べた。林氏は報道文で、米国の決定は「台湾の自主防衛能力の向上だけでなく、地域の安全と安定にも助けとなる」とした。

 台湾の潜水艦自主建造計画は昨年3月に正式に始動。台湾が保有する4隻は老朽化が進み、うち2隻は第二次大戦直後の就役。蔡政権は対中抑止力強化の要として1500〜2千トン級のディーゼル潜水艦の新造を目指している。だが過去に建造した経験がなく、国防部は必要な技術25項目のうちエンジンや武器システムなど6項目は海外からの調達が必要だとしている。

◆中国の反発必至、高まる緊張 安保でも「台湾カード」  米政府が台湾の潜水艦自主建造計画に米企業の参加を許可したことで、米台の安全保障関係の強化が象徴的に示されることとなった。米国では3月に高官の相互訪問を促す「台湾旅行法」が成立したばかり。トランプ政権が中国との「貿易戦争」に突入する様相となる中、安全保障面でも「台湾カード」を切った形だ。

 共和党ブッシュ(子)政権は2001年、台湾にディーゼル潜水艦8隻の売却を承認したが実現せず、台湾の蔡英文政権は自主建造に転換。現在は設計段階で、26年までに1隻目の就役を目指している。

 聯合報(電子版)は、許可対象となった米企業は武器システムなど「紅区(最重要)」技術を保有しており、「一大突破だ」と報じた。米台の軍需産業が毎秋、米国で開催してきた「国防工業会議」が5月に初めて台湾で開かれる予定で、その際に商談が行われる可能性もある。

 沖縄からフィリピンを結ぶ第1列島線の中間に位置する台湾が新造の潜水艦を保有すれば、西太平洋や南シナ海で活動を活発化させる中国海軍にとり、大きな制約となる。米国からの売却が実現しなかった背景には、米国自体がディーゼル潜水艦を建造していないという技術的課題に加え、中国の強い反対があった。

 だが、蔡政権が昨年12月に公表した「国防報告書」では、米台の軍事交流の記述が初めて登場。米国では今年1月、アジア太平洋担当の国防次官補に親台派のシュライバー氏が就任した。また、大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任するボルトン元国連大使は昨年1月の米紙への寄稿で、台湾への米軍再駐留を提言した対中強硬派でもある。トランプ政権下で米台の軍事関係の強化が進めば、中国の反発で台湾周辺でも緊張が高まる可能性がある。


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