米国が台湾との関係強化を目指して進める「台湾旅行法」「台湾安全法」「2018国防授権法」

本誌10月14日号で、10月12日にアメリカ連邦議会の下院外交委員会がアメリカと台湾の政府高官の相互訪問を解禁する「台湾旅行法」(Taiwan Travel Act)案を可決したことをお伝えした。

 この法案が成立すれば、蔡英文総統は堂々とワシントンDCを訪問し、ペンタゴン(国防総省)トップのジェームズ・マティス長官でさえ訪台できるようになる、画期的な法案だ。

 本年1月13日、スティーブ・シャボット下院議員(共和党)、ブラッド・シャーマン下院議員(民主党)、下院外交委員会のエド・ロイス委員長が共同で提出し、下院の外交委員会アジア太平洋小委員会は6月15日に全会一致で可決していた。

 一方、5月4日には上院でも、マルコ・ルビオ上院議員(共和党)、シェロッド・ブラウン(民主党)、ジム・インホフ(共和党)、ロバート・メネンデス(民衆党)、コーリー・ガードナー(共和党)、ゲイリー・ピーターズ(民主党)の6議員により同様の法案が提出されている。

 さらに、7月24日、米上院外交委員会の東アジア等小委員会委員長を務めるコーリー・ガードナー上院議員(共和党)とトム・コットン上院議員(共和党)は、「台湾安全法」(Taiwan Security Act)なる法案を提出している。

 コーリー・ガードナー上院議員によれば、この「台湾安全法」は、米国と台湾の高水準の防衛交渉と外交交流をめざす内容で「米国政府が台湾の国際的地位を促進し、地域の平和と安定を確保することで、相互に有益な安全保障、外交的、経済的関係を強化することを保証する」ものだと報じられている。

 米国では現在、米海軍の艦船を高雄など台湾の港に定期的に寄港させることや、米太平洋軍が台湾の入港や停泊の要請を受け入れることを内容とする「2018国防授権法」の審議が進められていて、6月28日に上院の軍事委員会が可決し、7月14日には下院が可決している。

 このように米国では、台湾との関係強化をめざす「台湾旅行法」(Taiwan Travel Act)、「台湾安全法」(Taiwan Security Act)、「2018国防授権法」(NDAA: National Defense Authorization Act)の法案審議が着々と進められている。

 気になるのは、台湾を自国の領土の一部だと主張して止まない中国の反応だ。案の定、「中国駐米大使の崔天凱氏が8月に上下院の外交および軍事委員会宛てに書簡を送り、台湾関連各法案の草案を可決すれば、『米中関係に重大な結果をもたらす』と警告した」という。

 この脅しとも圧力とも受け止められる中国の「警告」に対し「米国会議員や政府関係者は……『思いあがりだ(out of line)』と一蹴した」そうだ。「大紀元」紙が報じているので下記に紹介したい。

 米国が昨年7月に上院と下院の両院一致決議案として可決した「台湾に対する『6つの保証』」の5番目に「台湾の主権に関する立場を変えない」と定めている。

 米国は1979年4 月10 日にカーター大統領が署名して成立した「台湾関係法」を、中国と国交を樹立した1 月1 日に遡って発効させている。この「台湾関係法」では「台湾人民の安全または社会、経済の制度に危害を与えるいかなる武力行使または他の強制的な方式にも対抗」することを定めており、米国が「台湾の主権」を防衛する淵源となっている。米国はすでに、中国の「警告」に屈しない国内法を整備し、それをさらに強固にしつつある。

—————————————————————————————–米下院外交委、「台湾旅行法」草案を可決 議員「中国の干渉を許してはいけない」【大紀元:2017年10月18日】

 米議会下院外交委員会は12日、米と台湾の政府高官の相互訪問を解禁する「台湾旅行法」の草案を可決した。米政府は1979年に『台湾関係法』を実施以来、すべてのレベルの政府高官の訪台を規制した。中国当局が下院の同草案に強く反発したが、米議員は今後米国と台湾との協力関係を一段と強化する必要があるとの見解を示した。

 草案の同委員会通過は、相互訪問解禁に向けた重要な一歩となった。具体的な内容としては、▼閣僚級の国家安全保障高官や軍将官、行政機関官僚を含む全てのレベルの官僚の訪台、相手方官僚との面会の許可▼米国を訪問する台湾高官の個人の尊厳の尊重をできる形での受け入れや、国務省、国防総省、その他閣僚級高官との面会許可などが挙げられた。

 同草案は、米国会が米台関係強化を支持する幾つかの法案のうちの1つで、約50人以上の下院議員が署名した。

 共和党のスティーブ・シャボット下院議員は今年1月に同草案を提出した。シャボット議員は「台湾の総統など政府高官が、自由・民主の中心である米国ワシントンDCを訪問できないことは、国民に選ばれた台湾指導者も、米政府も侮辱することだ」と述べた。

 中国当局は長年、国際社会において台湾の孤立化を図ってきた。「民主党政権か共和党政権かにかかわらず、米政府は法的および道徳的に、台湾の自主権を維持する責任があり、台湾に協力して中国当局からの圧力に対抗していく必要がある」とシャボット議員が指摘した。

 一方、中国当局は米『台湾安全法』と『台湾旅行法』、そして米台軍事交流強化を盛り込んだ『2018年国防権限法』に強く反発している。

 米紙・ワシントンポスト(12日付)によると、中国駐米大使の崔天凱氏が8月に上下院の外交および軍事委員会宛てに書簡を送り、台湾関連各法案の草案を可決すれば、「米中関係に重大な結果をもたらす」と警告した。

 同報道によると、米国会議員や政府関係者は中国当局の警告について「思いあがりだ(out of line)」と一蹴した。米上院で「台湾旅行法」草案を提出した共和党のマルコ・ルビオ議員は「米国が台湾との関係を強化すべきだ。中国当局の米国および米の各地域のパートナーに対する圧力と干渉を許してはいけない」と言った。

                                   (翻訳編集・張哲)


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