にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ

タピオカミルクティーのストロー廃止問題で世界に先駆ける台湾  黄 文雄(文明史家)

タピオカミルクティーは1980年代に台湾で発祥した飲み物で、ミルク入り紅茶と触感のよい大粒のブラック・タピオカパールの組み合わせが絶妙です。90年代にはすでに国民的ドリンクになっていました。日本から台湾の大学に留学していた女子学生は、あまりにも好きすぎて、一日に何杯も飲んでいるうち5キロも太ったとか。

 しかし、最近、台湾でタピオカミルクティーが飲めなくなるのではという存続危機問題が表面化しました。問題になったのはタピオカパールの直径よりもわずかに太いプラスチック製のストロー。このプラスチック製ストローが深刻な海洋汚染をもたらしていることから、スターバックス社がストロー廃止を宣言し、タピオカミルクティーのストロー廃止に連動しました。

 台湾では世界に先駆け、すでにプラスチック製ストローの使用を規制する法案が検討されはじめたそうで、黄文雄氏は台湾のこの「政治的意思決定」を高く評価し、なぜ蔡英文政権がこのような決断ができたのか、戦後台湾の環境保護運動にさかのぼって解説しています。

————————————————————————————-台湾で環境保護運動が進む本当の意味【黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」第243号:2018年7月10日】http://www.mag2.com/m/0001617134.html

*読みやすさを考慮し、小見出しは本誌編集部で付し、見出しも「台湾で環境保護運動が進む本当 の意味」から「タピオカミルクティーのストロー廃止問題で世界に先駆ける台湾」に付け替えた ことをお断りします。

◆台湾発祥のタピオカミルクティーが存続の危機!

 日本でも、もはやお馴染みとなった台湾発祥のタピオカミルクティー。あの大きめのタピオカをストローで吸い上げる大胆な飲み方と、グミのような食感が受けてロングセラーとなっています。

 そのタピオカミルクティーが存続の危機だというのです。理由はストロー。大きめのタピオカを吸い上げるには、専用の太いストローが必要ですが、そのストローの使用を規制する法案が台湾当局で検討されているというのです。

 消費者からは、タピオカミルクティーが飲めなくなるとの不満が噴出しており、それに対して環境保護署の担当者が、「スプーンで食べればいい」との発言をしたことが、さらに消費者の反発を招いたという火に油状態です。

 上記の記事によれば、「蔡英文総統はこの発言について会議で、『そんな言い方は社会に受け入れられない。私だって、タピオカミルクティーをどうやって飲めば良いか知りたい』と語ったという」とのことですが、プラスチック製のストローを規制する方向にあるのは間違いありません。

 台湾に先駆けてプラスチック制ストローの使用を廃止すると発表したのは、アメリカのスターバックス社でした。以下、報道を一部引用します。

<コーヒーチェーン世界最大手の米スターバックスは9日、2020年までに世界の全店でプラスチック製ストローの提供をやめると発表した。使い捨てストローの大量消費が、プラスチックごみによる海洋汚染につながっているとの批判に配慮した。プラスチック製ストローのかわりに、直接口をつけて飲めるふたを使う。デザート風の「フラペチーノ」には、紙製や自然分解される素材のストローを提供する。本社がある米シアトルやカナダ・バンクーバーで今秋から切り替えを始め、世界に2万8千以上ある全店舗に順次広げる。

 これにより、年間で10億本以上のプラスチック製ストローを使わずに済むことになるという。スターバックスのケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は「持続可能なコーヒーを世界で追求する私たちにとって重要な節目になる」とコメントした。>

◆深刻なマイクロプラスチックによる海洋汚染

 ストローに限りませんが、プラスチック製の小さな製品による海洋汚染はかなり深刻な地球環境問題となっています。NHKは3年前の2015年に「クローズアップ現代」という番組で特集を組んで、視聴者に警告を発していました。

 小さなプラスチック製品が海に捨てられると、海野中でプラスチックは細かく溶解し、海水に溶け出します。そして1ミリ以下の小さなゴミになって海水の中を浮遊します。この状態になったプラスチックをマイクロプラスチックと呼んでいます。マイクロプラスチックは、食物連鎖の中に入り込み、プランクトンが食べ、小魚が食べ、魚が食べ、海鳥が食べ、といった具合に様々な生物の体内に取り込まれます。

 専門家によると、マイクロプラスチックは海水中の有害物資と融合することも多く、有害物質ごとマイクロプラスチックを体内に溜め込んだ生物は、なんらかの体調異変を起こしていくということまでが研究で分かっているそうです。もちろん、魚を食べている人間の体内にもマイクロプラスチックは体積します。

 特に、アジアの海はマイクロプラスチック汚染が進んでいると指摘する専門家もいます。中国や東南アジアなど、リサイクルやごみ処理の方法が進んでいない国々がゴミを海に投棄するからです。

 スターバックスの意思決定は実に潔いものであり、現代社会を代表する大企業としてあるべき姿だと言えるでしょう。しかし、どれだけ大きな企業でも、民間の一企業の動きだけでは世界を変えることはできません。そこには政治的意思決定が不可欠なのです。そういう意味では、台湾当局の決定はお見事としか言えません。

◆「打倒国民党」のカードだった台湾の環境保護運動

 アジア経済研究所に在籍している寺尾忠能氏の論文『台湾の環境保護運動』には以下のような一文があります。

<台湾では、環境保護運動は政治的自由化、民主化の過程で、非国民党勢力と協力することで、それぞれが目的を実現し、その結果政治的自由化、民主化が進展していったと考えられる>

 つまり、環境保護運動は、台湾の国民党政権と野党の攻防の中で、かつては野党だった民進党が「打倒国民党」のカードのひとつとして利用し、さらなる政治的自由を求めるためのツールの一つでもありました。そして民進党が政権を担ったいま、環境問題に力が入るのも自然の流れなのでしょう。

 台湾は九州ほどの小さな島国でありながら、環境保護に対しては高い意識を持つよう努力してきました。スーパーで配っていたビニール袋を有料にしているのはもちろん、地球温暖化防止への取り組みとしてCO2削減の努力もしています。

◆タピオカミルクティーが台湾の街角から消えることはない

 さて、話を冒頭のタピオカミルクティーに戻しましょう。プラスチック製ストローがなくなるかもしれないとの噂だけで、すでに代替品としてステンレスやガラスのストローが登場しています。台湾人の商魂を侮ってはいけません。プラスチック製ストローが廃止されたところで、タピオカミルクティーが台湾の街角から消えることはないでしょう。

 資源問題と環境問題は、人類共通の課題として深刻な問題ですが、世界各国に問題意識があったとしても、その改善のために実行できるかというと、なかなかできないものです。意見の相違や国益がらみの問題などが、環境問題以前に各国の間に横たわっているからです。

 台湾では、蒋介石親子時代に民主化運動のひとつとして環境運動がありました。台湾の環境運動は、実質的には華僑王国を打倒する民主化運動の一形態として推進されてきました。もちろん政治的には、代替エネルギー問題など即決できない問題が山積しています。

 一国の中でも意見が割れて決着がつけにくい環境問題ですから、世界的に解決の道を探るのがどれだけ大変かが想像できます。しかし、そうして結論を先延ばしにしている間にも、マイクロプラスチック問題をはじめとする環境問題はどんどん進行しているのです。政治的決断が急がれます。


【日本李登輝友の会:取扱い本・DVDなど】 内容紹介 ⇒ http://www.ritouki.jp/

*ご案内の詳細は本会ホームページをご覧ください。

● 金子展也著『台湾に渡った日本の神々』お申し込み【2018年5月】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px
 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/20180514/

● 渡辺利夫著『決定版・脱亜論』お申し込み【2018年2月】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px
 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/20180222/

● 映画『台湾萬歳』DVD お申し込み【2018年2月】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/0uhrwefal5za
 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/20180222-01/

● 映画『海の彼方』DVD お申し込み【2018年2月】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/0uhrwefal5za
 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/20180222-02/

● 台湾フルーツビール・台湾ビールお申し込みフォーム
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/rfdavoadkuze

*台湾ビール(缶)は在庫が少なく、お申し込みの受付は卸元に在庫を確認してからご連絡しますの
 で、お振り込みは確認後にお願いします。【2016年12月8日】

● 美味しい台湾産食品お申し込みフォーム【常時受付】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/nbd1foecagex

*沖縄県や伊豆諸島を含む一部離島への送料は、宅配便の都合により、恐縮ですが1件につき
 1,000円(税込)を別途ご負担いただきます。【2014年11月14日】

*パイナップルケーキとマンゴーケーキを同一先へ一緒にお届けの場合、送料は10箱まで600円。

・奇美食品の「マンゴーケーキ(芒果酥)」2,900円+送料600円(共に税込、常温便)
 [同一先へお届けの場合、10箱まで600円]

・奇美食品の「パイナップルケーキ(鳳梨酥)」2,900円+送料600円(共に税込、常温便)
 [同一先へお届けの場合、10箱まで600円]

・最高級珍味「台湾産天然カラスミ」4,160円+送料700円(共に税込、冷蔵便)
 [同一先へお届けの場合、10枚まで700円]

● 書籍お申し込みフォーム
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px

・金子展也著『台湾に渡った日本の神々』*new
・渡辺利夫著『決定版・脱亜論─今こそ明治維新のリアリズムに学べ』
・呉密察(國史館館長)監修『台湾史小事典』(第三版)
・李登輝・浜田宏一著『日台IoT同盟』 *在庫僅少
・王育徳著『台湾─苦悶するその歴史』(英訳版) *在庫僅少
・浅野和生編著『1895-1945 日本統治下の台湾
・王明理著『詩集・故郷のひまわり』
・李登輝著『李登輝より日本へ 贈る言葉』 *在庫僅少
・宗像隆幸・趙天徳編訳『台湾独立建国運動の指導者 黄昭堂
・林建良著『中国ガン─台湾人医師の処方箋』 *在庫僅少
・盧千恵著『フォルモサ便り』(日文・漢文併載)
・黄文雄著『哲人政治家 李登輝の原点
・李筱峰著・蕭錦文訳『二二八事件の真相』

● 台湾・友愛グループ『友愛』お申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/hevw09gfk1vr

*第1号〜第15号(最新刊)まですべてそろいました。【2017年6月8日】

● 映画DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/0uhrwefal5za

・『海の彼方』*new
・『台湾萬歳』*new
・『湾生回家』
・『KANO 1931海の向こうの甲子園
・『台湾アイデンティティー
・『台湾アイデンティティー』+『台湾人生』ツインパック
・『セデック・バレ』(豪華版)
・『セデック・バレ』(通常版)
・『海角七号 君想う、国境の南
・『台湾人生
・『跳舞時代』 *現在「在庫切れ」(2017年8月31日)
・『父の初七日』*現在「在庫切れ」(2018年3月20日)

● 講演会DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/fmj997u85wa3

・2014年 李登輝元総統ご来日(2014年9月19日〜25日)
・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)


◆日本李登輝友の会「入会のご案内」

・入会案内:http://www.ritouki.jp/index.php/guidance/
・入会申し込みフォーム:https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/4pew5sg3br46


◆メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会の活動情報
とともに配信する、日本李登輝友の会の公式メルマガ。

●発 行:
日本李登輝友の会(渡辺利夫会長)
〒113-0033 東京都文京区本郷2-36-9 西ビル2A
TEL:03-3868-2111 FAX:03-3868-2101
E-mail:info@ritouki.jp
ホームページ:http://www.ritouki.jp/
Facebook:http://goo.gl/qQUX1
 Twitter:https://twitter.com/jritouki

●事務局:
午前10時〜午後6時(土・日・祝日は休み)

●振込先:

銀行口座
みずほ銀行 本郷支店 普通 2750564
日本李登輝友の会 事務局長 柚原正敬
(ニホンリトウキトモノカイ ジムキョクチョウ ユハラマサタカ)

郵便振替口座
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)
口座番号:00110−4−609117

郵便貯金口座
記号−番号:10180−95214171
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)

ゆうちょ銀行
加入者名:日本李登輝友の会 (ニホンリトウキトモノカイ)
店名:〇一八 店番:018 普通預金:9521417
*他の銀行やインターネットからのお振り込みもできます。


ランキングに参加しています。
↓一日一クリックの応援お願いします。
にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ

カテゴリー: 日台共栄 タグ: , , , , , , , , , , , , , , ,