平成19年度李登輝友の会愛知総会TOP

 中国は1993年に石油の自活が出来なくなり、輸入を開始。その量、1日320万バレル。これはすごい量である。 中国は、いわば「遅れてきたメジャー」
といえる。そういう意味では、気の毒な面もあるが、欧米のメジャーが開発しきった後で参入したので、開発されていない紛争地帯は、マラリアなどの病気
が蔓延しているところなど、中国は何処へでも行く。
 アフリカ大陸の石油などの埋蔵量は、サウジの4倍ともいわれ、ここに武器輸出と引き換えに、独裁政権に接近し、権益を確保しようとしている中国に欧
米は危機感をもって見ている。
 そこでアメリカは、ダルフール問題を出して中国叩きをはじめている。 今、アメリカのメディアを賑わせているのは、南米の不法移民とダルフールで日本
の従軍慰安婦問題は、ほとんどの人が問題となっていることさえ知らない。 日本のメディアが、針小棒大に報道するから、中韓のメディアも取り上げる。 
 日本のメディアに責任があると思って入る。
 江沢民は、三権と通信、許認可権を握り、今まで一番金持ちだった広東派から上海派が実験を奪ったが、胡錦濤は再び上海派から実権を奪おうとして
いる
 そのために、天津の開発にオリンピックと同程度の金額、380億ドルを投じており、空港や高速道路を整備し、工業団地を作っている。
 しかし、出来上がった工業団地に日本の企業が来てくれないと困る。 そこで温家宝が来た。 今まで、散々靖国がどうだとか言っていたのが、先日の訪
日では、コロッと態度が変わった。今の中国は、路線転換に来ている。
 「覇権国家中国」に立ち向かうには、中国人を超える嘘つきになるということ。 東京は中国に負けているが、関西人は負けていない。博多商人も負けてい
ない。 「郷に入らば郷に従え」でよいのです。

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質疑応答

質問: 上海の嘉定という地域に工業団地があり、46社の日本企業が」進出してるが、
去年秋に突如、立ち退き、という話になりました。

応答: F1コースを450億かけて作ったら、赤字になってしまったがために、日本企業
のいつ土地を商業地にして、新たな利権を売ろうとした。  中国とはこういうもので、自分の利益のためなら、相手が困ろうと関係ない。代替地も用意せず、
契約を反故にすることも厭わない。 そこで、産経新聞がそのニュースを報道したところ、ピタッと止まった。
 今まで日本の企業は、自らの失敗や汚点を公にしようとしないことから、問題が表面化せず、泣き寝入りをすることが多かったと思われるが、公にすること
が、大事であることが分かったのではないだろうか。

 中国の不良債権についても質問があった。
 中国というのは、社会主義の社会で、機能まで「XX」を作っていた企業が、明日から「YY」を作るというようなことが平然と行われていた。 その結果、不良在
庫が発生し、不良在庫が発生し、不良債権も一説によると日本円で113兆にのぼるとされる。そこで不良債権を債権機構に移行し、銀行を身軽にしたうえで、
香港に上場させた。  このとき仲介に入った証券会社が、ゴールドマンサックスをはじめ、アメリカの名だたる企業ばかりで、中にはアメリカの財務長官が絡
んでいるものもある。  これらの企業が、仲介手数料の1.5〜3%で入る金額は莫大である。 したがって、アメリカは中国に破綻してもらっては困ることにな
る。 それで今は中国人民を株式投資に走らせている。しかし、いずれ下落する。中国株に投資するなら、10月まで。 10月に人民会議が終わり、人事が一新
され、胡錦濤が強固な権力を握れば、その後は株が下がって人民が困ろうが関係ない。
 また、中国もヘッジファンドをはじめた。日本は、これに対抗しなければならない。これから暫くは、中国の軍事力と同等、あるいはそれ以上に、それが新たな
脅威になる。

最後に

 宮崎先生の話を総括すると中国の性分や思想として危険な存在であることに変りはないが、兵器とくに空母において性能の低さを感じさせる印象を受ける。
ある意味、今年の憲法フォーラムで講演していただいた、北村淳氏と対照的に思われる。それぞれ、違う素材から引き出した回答であるが、改めて両者の意
見を聞いてみたくなった次第である。                                                       平成19年7月4日 渡辺裕一