台湾観光
台北〜三義〜埔里〜霧社
平成21年4月12日
注)霧社事件(台湾原住民による抗日蜂起事件)に関する記述を事前に読んでおくことをお勧めします。
台北を出発、専用車に乗り霧社を目指す。高速道路を走り南下、昼食を摂るため三義に寄り道。この地区には彫刻の店が沢山軒を連ねており、沢山の彫刻を眺める事ができた。
大衆食堂のような「郷香麺館」
大衆食堂のような「郷香麺館」という店に入り昼食を摂る。昼食のメイン料理は、きしめんに似た米麺による焼きそばのようなもの。他にはイノシシの肉、イノシシの腸、野菜の煮付け。特にイノシシの腸は酸っぱくてむせてしまった。早めの食事なので軽めに摂り、その後周辺を散策をした。最後に露店で売っていた豚の腸詰めをニンニクと一緒に食べるとこれが一番美味しかった。
露天の店
果物を売っている店を眺め、高速道路に入ればすぐに火炎山を過ごす。台中の街中を抜け埔里へ、ここには台湾の中心「台湾地理中心碑」があるので立ち寄る。この地点は日本の統治期に計測されていた。但し、その後の再計測により現在の中心点は、虎頭山頂へ移動している。
台湾地理中心碑
台湾地理中心碑を出発、いよいよ今回の旅行前半の目的地である霧社へ向かう。最初に着いたのは人止関、しかし事前に調べたものと全く違う。しかしながら、眼下には急な崖があり人を分断するには丁度良い場所になっている。
人止関
もう少し進むと説明にもある人止関。仁愛橋は昨年の台風にも拘わらず健在。赤い煉瓦造りの記念碑が日本の統治時代の面影を残している。記念碑に設置された、当時の原住民の写真を眺めながら暫く立ちつくす。記念碑には霧社事件真相と書かれた文字盤も置かれており、霧社事件のことが解説されている。
人止関
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人止関を出発、霧社に入る手前を右折し南下。最初に原住民が蜂起したと伝えられる製材所へ向かう。30分近くかかって碧湖の反対側に着き、電力会社の人に製材所の場所を確認。更に奥へ向かい、製材所跡を眺めることが出来た。
原住民が蜂起したと伝えられる製材所跡
美しい碧湖
霧社に引き返し、悲惨な霧社事件の現場跡に到着。旧仁愛小学校跡に建てられた電力会社施設をしばらく眺めた。次は日本人の墓地を探してお宮へ向かう。福嘉宮の道を挟んで右手に向かえば、仁愛郷清潔隊の施設上にある公園に着く。ベンチを右に過ごした突き当たりの壁に、食い込んだような石段の跡があった。これが霧社事件で犠牲になった日本人墓地の名残である。戦後長く参拝が禁止されていたが、2003年に整備されたそうだ。階段には墓地を供養するように、花が咲いていた。
旧仁愛小学校跡に建てられた電力会社施設
日本人墓地の名残
日本人墓地を出発、霧社山胞抗日起義記念碑に向かう。白い石門の中央には碧血英風と刻まれており、門の奥には抗日英雄と刻まれたモーナ・ルーダオ(莫那魯道)の像が建っている。この像の後には霧社山胞抗日起義記念碑が建ち、この奥にはモーナ・ルーダオの墓と無名戦士の墓が造られていた。
白い石門
抗日英雄と刻まれたモーナ・ルーダオ(莫那魯道)の像
少し戻ってモーナ・ルーダオの像の右手に向かうと霧社原住民抗日の像が建っていた。この抗日の像の中で、小さな子供が石を持って戦う姿には感動した。部落民全員が日本軍と戦っていたにもかかわらず、日本人に大変優しく、親切な台湾の原住民に感謝したい。
霧社原住民抗日の像
現在の仁愛小学校を見学。次に仁愛郷公所に立ち寄り、手足を針金で縛られた白骨遺体多数が出土した場所を確認。その後、かつて神社だった徳龍宮の階段を登ることにした。蜂起軍を鎮圧した日本軍が、この階段に原住民の首を並べたと言われている。
仁愛郷公所
かつて神社だった徳龍宮の階段
朱の鳥居を潜り、壊れかけた灯籠を眺めながら階段を登れば、徳龍宮には龍の飾りなどがあり、日本の神社とはまったく違うことが分かった。お宮から眼下に広がる美しい碧湖を眺めていたら、霧社・清境・合歓山を管轄する南投県仁愛郷大同村の村長、何錦秀さんと出会った。
徳龍宮
我々が日本人であることを告げると、このお宮に参拝していた人々が集まり、我々を歓迎してくれた。この村長さんは、花蓮からお嫁に来たそうで、とても明るくたくましい女性だった。眼下には村長さんの家が見えるので教えて頂き、集まった沢山の村人と握手をして別れた。
村長さん(右から2人目)と記念写真
霧社を出発、宿泊先の慮山温泉天廬大飯店へ。廬山温泉周辺は昨年(2008年)9月の台風13号による大雨のため、ホテル2棟が土石流に流されて倒壊。宿泊するホテル周辺は、復旧・復興工事の真っ最中だった。当日の夕食は橋を渡り、地元の料理を頼んだ。マスの水煮・薄味のゴーヤ・山鳥・野菜の炒め物・川エビの天ぷら・チャーハン・麻婆豆腐、いずれも美味しい豪華夕食だった。
ホテル周辺は、復旧・復興工事の真っ最中
明るい商店街
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